30代アスペルガー症候群当事者の自分でできるおすすめ心理療法レシピ集

アスペルガー症候群のライターが書くブログ(ASD/自閉スペクトラム症/発達障害)/30代男性 ・大うつ病/適応障害を複数回克服。ノウハウ的な情報発信はこちらで。https://oinari.work/

ある日起きたら、右耳が聞こえなくなっていた。

ある日起きたら、右耳が聞こえなくなっていた。

あまりに突然のことだったので、会社に休んで、精神科にいくことにした。
うつ病の可能性が高かったからだ。

しかし、薬も何もくれずに診察は終わってしまった。

耳鼻科に通っていたのは十年以上前で、その耳鼻科に行ったら
歯医者に変わっていた。

「医師が高齢で耳が悪くなったため、閉院し、建物を別の歯科医に譲りました」

と歯医者の受付の人が教えてくれた。

耳鼻科の医師でさえ、聴力を直せないのだから
もう諦めようと思ったが、それでも1度は見てもらった方がいいと
耳鼻科を探した。

その日は、木曜日で、多くの病院が午後は休業していた。
Googleで検索し、いろんな病院を探したが、どこも予約を受け付けてくれなかった。

そんな時、「一年前に開院しました。」という怪しい耳鼻科を見つけた。
付近に耳鼻科がないので、仕方なく開院しましたって感じで
周りには、精神科、内科、消化器科、皮膚科、漢方内科のクリニック
がいっぱいあった。

木曜午後で他に行くあてもなかったので、仕方なくそのクリニックに行った。

突発性難聴ですね」

と診断され、ステロイド薬を7日ほど飲んだ。

耳詰まりの症状は少し治った。けれど、それ以上は改善しなかった。

「このまま、耳詰まりのままなのか・・・」
そう思い、検索していると

鍼灸院・・だと」

なんと鍼で治ると言っているおっさんがいた。

「まぁ、刺すだけだから、行けばいいか。」

そう思い、鍼灸院に4ヶ月通った。
なんと、右耳以外の花粉症、涙道狭窄(涙の管が詰まって、涙が溢れる)が
なくなった。

「やった!!三十年以上悩んでいた涙が溢れる症状が大幅に改善したぞ!
鍼ってすげーんだな。東洋医学もありだぜ!!」

などと本来の目的である耳詰まりを完全に見失っていた。

鍼の先生にも言われたのだが、そもそも肩こりがえぐいらしく
風呂で改善することもわかったので、日頃の運動不足による
血流不足が影響していたそうだ。

そんな時、近くに漢方内科を見つけた。

東洋医学なら漢方だろ!!漢方で耳詰まり治しちゃおうぜ!」
というノリで漢方内科に行った。

漢方内科でもらった漢方のおかげで3週間後で
改善し、耳鼻科で聴力検査もしてもらい

「元に戻りましたね」

ということで、耳鼻科からOKをもらった。
しかし、漢方の服用は、ずっと続き
中々終わらなかった。

 

しばらくたち、精神科や耳鼻科に行く機会も

なくなり、他の病院の診断を統合するため
漢方内科医に以前の精神科の診断書を見せた。
その時

「医療トラウマとかありますか?」

と聞かれ

「うーん・・・・」と振り返って
とんでもないことを思い出した。

「・・・・僕・・・自殺未遂して
その時に心理検査を拒否していました」

あー、すげートラウマ思い出しちゃったなぁ
って顔を一瞬だけした漢方医

「とりあえず、漢方飲んで見ます?」
としばらく漢方を続けることになった。

心理検査を受けるのを拒否したことを思い出した
僕は、前に通っていた精神科医に行き

心理検査受けさせてください!」

とお願いし、受けることになった。
その時に、医師から

「長年の適応障害や身体症状の過敏さから、ASDの疑いがあり
趣味や嗜好を考えると、特にアスペルガーに近いと考えています。
また、幻聴というより、人の声や反応に敏感なので、統合失調症
うつ病の悪化は考えづらいです」

と言われた。

ただ、ASDでゾーンが確定しなかったので
その後、過去のことや心理検査を受けることになった。

その結果、僕はアスペルガー症候群とすんなりと
診断された。ADHDについては、数値的には
高かったが、実生活で困っていなかったので
保留となった。

 

診断に必要な心理検査を受けるのがベストだったが
前に行った病院のトラウマのため
確定的な診断をするのをやめていたそうだ。

そんなことで、僕の右耳が聞こえなくなった問題は
アスペルガー症候群による感覚過敏によるストレス
が主要因ということで、ひとまず落ち着いた。

この記事をここまで読んでくださった方に伝えたいのは


・難聴は、24時間以内に耳鼻科にすぐ行くこと
東洋医学セカンドオピニオンを積極的に利用すること
・医療トラウマで本来必要な医療を受け忘れていることがあり
 医療トラウマを避けたことで、肝心の診断が見逃されている

ということです。

アスペルガー症候群の人は、脳の機能障害や神経異常などにより、「感覚過敏」や「感覚鈍麻」が起こるが、一般的にアスペルガー症候群のことを知っている人はいないし、精神科医も詳しく知らないことが多いため、初めからアスペルガー症候群を疑うのはかなり難しいと思う。